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ラジオの歴史へ

1922年 大正11年の出来事

RCA社がトリューム入りタングステンフィラメントの真空管 201A を発表

”ソフト球” と ”ハード球”

真空管式ラジオと言うと、スイッチを入れてから真空管があたたまるまで10秒〜20秒かかって
ゆっくり音の出るものと思っている方が多いと思いますが、
初期の真空管はご覧のように電球のフィラメントのまわりを電極(陽極=プレート)で
かこったような構造でしたので、スイッチを入れてから2秒後には
放送を聴くことができました。

フィラメントの電源は自動車に積むような大きな蓄電池(6ボルト)です。

最初の真空管は放送電波を検波するためのものでしたが、
”ガス” が少し残っていたほうが感度が良いと信じられていましたので
真空度が低く ”ソフト球” と呼ばれていました。

上側で見ていただく”UV-200”と”UX-200”はソフト球です。

真空管の役目が検波から増幅に進化すると真空度が高くないとうまく働かないことがわかり、
真空度を上げるために様々な工夫がされました。
下側の”UV-201",”UX-201"は真空度の高い”ハード球”です。


UV-200
UV−200 トップに排気口
型名
UV−200

フィラメント
タングステン

5V 1A

陽極電圧
15〜25V程度

用途
検波専用

種類
ソフト球

発売開始時期
1920年

UV−200

UV−200 フィラメント点火

UX-200 の 箱

UV−200 箱

UV−201A
UV−201A トップに排気口
型名
UV−201A

フィラメント
トリュームタングステン
5V 0.25A

陽極電圧
45〜180V程度

用途
検波,増幅

種類
ハード球

発売開始時期
1922年

UV-201A

UV−201A フィラメント点火

動作状態では明るく輝きます

UX−200

UX−200

検波専用のソフト球です

UX−201A
UX−201A

型名
UX−201A

フィラメント
トリュームタングステン
5V 0.25A

陽極電圧
45〜180V程度

用途
検波,増幅

種類
ハードバルブ
万能球

発売開始時期
1922年

UX−112A

UX−112A

始めての電力増幅管です

型名
UX−112A

フィラメント
酸化物被服フィラメント
5V 0.25A

陽極電圧
45〜180V程度

用途
増幅,電力増幅

発売開始時期
1925年