Topへ戻る
目次に戻る
直流モーター駆動の蓄音機ターンテーブル

エジソンが蓄音機を発明したのが1878年
ニューヨークで直流送電が始まったのは1882年
円盤の「SPレコード(78rpm record)ができたのは1887年
交流送電の実験が成功したのは1891年
そして
増幅性能のある真空管が発売されたのは1906年

この直流モーターの蓄音機は、真空管登場以前の品物と考えられます
 *
真空管で音を出す蓄音機ではこのような形式の
「火花を散らしながら」
回転するモーターは使えません
* 
 

ターンテーブルの正面


モーターの全体
鎖でつながっているのは速度調節用のガバナ


交流、直流どちらでもOKのモーターは、整流子とブラシが付いています


回転速度を78rpmに保つのは、ガバナの遠心力を利用して
モーターの電源を入り切りして行います

当然ながら火花が出、雑音の発生源となるので、真空管式の蓄音機には使えないでしょう。

 
   故障の原因はモーターの
巻き線断線。

メカを整備する際に
ミスしたようです。
   修理の初めは断線した
巻き線の撤去

カッターナイフで徐々に
切断していきます。
  大丈夫の方のコイルに
傷を付けないように
最新の注意が必要です。

外したエナメル線を
100本とって重量を測り
全体の重さから
巻き回数を推定。
  除去完了 
   寸法を測って
  厚紙に絵を書いて 
   巻き枠を作ります
  巻き線機に作った巻き枠を
セットします。

断線したコイルと同じ回数
を巻くのですが
少しだけ細い線を使って
はみ出ないように
注意が必要です。
 
  巻き終わりました。

コアに押し込めば
完成です。 
  組付け完了

調子よく回転してくれました